朝、村を出たお神輿が、神社での神事を済ませ、日が落ちた頃、太鼓の音を響かせながら帰ってくる。
その太鼓の音を聞いて、みながまた家から出てきて屋台蔵に集まります。
シーソーのように、激しくお神輿を揺らしたあと、屋台蔵にお神輿が入ってから、そこに集まるみなで、最後のお唄を唄います。
青年たちは、この時間までの、楽しかったな、やっぱりいいな、今年もやれたな、何事もなくやれたな、そんな、やりきった歓びを胸に、ありったけの声を張り上げて、唄います。
私は、このお唄を聞くのが大好きです。
小学生たちが青年に太鼓を教わり、一緒にお唄をうたい、太鼓に乗らなくなった中学生、高校生たちが、久々の時を過ごし、子供たちを見守る母親たちが語らい、父親たちが酒に酔い、おじいちゃん、おばあちゃんが見守る。
祭りが子供たちと大人をつなげ、家族通しをつなげ、若者と故郷をつなげ、土地と人をつなげ、人と感謝をつなげ、そんなことが、その土地の暮らしの土台となる。
この皆の眼差しの先にあるお神輿に、今年もこの土地の神様をのせ、神社まで皆で詣でて帰ってきたのだ。
そりゃあ、神様だって、皆のことが愛しくてたまらいんじゃないかと思ってしまう。
今年も素敵なお唄を聞くことができました。
ありがとう。
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